
あぁ庶民の憧れの避暑地!軽井沢・・・
避暑地といえば、軽井沢(*001)ですな。
別にゴールデンウィークは、暑いとは言えない季節だが、避暑地という言葉が常に対となっている軽井沢・・・。避暑地という言葉の響きが、なんともいえず庶民離れしていて、いまだ優雅な趣きを感じてしまう、至って庶民的な僕。
・・・思い起こせば僕にとっての軽井沢とは、20代の若かりし頃、その地で知り合ったさる(猿ではない…)財閥の令嬢との淡くも熱い思いの駆け引きに今だ心がキュンとなる・・・、ような文学的で詩的でノスタルジックなものなんかでは全然なくて、なんだかよくわからないまま王政復古のような、厳しくもエゴイズム一色に塗り固められた社員旅行一行様として訪れたことがあるだけの、自分の中では比較的にサディズムな印象として残っているものである。
やっとそろそろ自らの目で、観光地として見られるようになった軽井沢(*002)に、2007年の緑麗しいゴールデンウィークに出かけたミドルエイジ(オヤジと言わないで…)男性である僕の『軽井沢旅行記』が、このサイトのテーマである。
見たまま、感じたままの軽井沢を、かくも新鮮に赤裸々に語ろうという、もしかして、もしかしなくても、はなはだうっとおしい独り言に満ち満ちた紀行文満載ですよ♪
暇すぎる仕事中にお読み頂いて、感動のあまり、あたり気にせずむせび泣き、周りの人からドン引きされ、あまつさえボーナスの査定に影響が出れば幸いである。(*003)

安い!素適!が信条の旅行計画
ゴールデンウィークを遡ること、1ヵ月前。
近づいて来るゴールデンウィークに、だんだん期待と興奮が膨らんできた。なんたってゴールデンなウィークという、すっごいすっごい成金のようなネーミングの期間である。なにかそれ相応にふさわしいことが起こらねばならない、いや起こさねばならない!イノベーションだ!躍進だ!と、勝手に景気付けて、世のゴールデンウィークに合わせたツアーや観光スポットの情報にしっかりノせられて、あれこれ計画を練り始める僕なのだった。
しかしこう無理にでも盛り上がらないと、ひたすらインドア派の僕と妻は、このゴールデンなウィークをうつらうつらと寝てしまいスリーピングなウィーク(*004)となってしまうこと必然であった。
ゴールデンといかなくても、せめてシルバー(老人じゃないよ。。。)な、そこそこ誰が聞いてもハンカチを噛んでくやしがる、つつましい優雅な日々を送ってしまおうと目論んでいたのだった。
妻と旅行のことで話し合うと、いま真っ先に上がる候補地が、『沖縄』であることは間違いない!。(*005)
・・・そう沖に縄と書く、あそこだ。略して沖縄、略さなくても沖縄である。
しかし僕のなけなしの予算より、オーバーしていることも間違いない!
しかもゴールデンウィークというと割高で、観光者にとってもは鼻持ちならない期間だ。
しかしながら赤貧でも行けるレッドウィークというものはないのかしら?
妻にこわごわ聞いてみる。
[僕] ゴールデンウィーク、どこに行きたい?
[妻] うーん、沖縄かなぁ?(サラット イウナ、サラット)
[僕] えっ!沖縄ぁ!(サクセン カイシ!ブジ ヲ イノル)
[妻] えっ!なにかマズいの!
[僕] あぁ沖縄ねぇ、いいねぇ、沖縄
その・・とってもいいねぇ、沖縄・・・。
[妻] じゃあ、ゴールデンウィークは、沖縄でけっ・・・。(*006)
[僕] あっ、し、しかしだねぇ!しかしですねぇ!
いま沖縄って、ま、マズイらしいよ。
[妻] な、なにがっ!!!(ナンダロウ? イマ カンガエテル)
[僕] あのっ!うんとっ!そのっ!・・・・出るらしい・・・。
[妻] な、なにが出るのっ!!!
[僕] あ、アレだよ!あれっ!しかもウツるらしいよ・・・。
[妻] や、やだっ!なにがウツるのっ!!!
[僕] それから四捨五入で駄目だって。
それから防水仕様で2段仕込らしい・・・。
[妻] そ、それって、かなりマズいのっ?!
[僕] うん・・・、105軒となりの人の孫娘のまたいとこが、
それにやられたらしい・・・。
[妻] じ、じゃぁ、わたし他のところが・・・。(キラリ)
[僕] ねぇ、そうでしょ!そうでしょ!
まったく至極その通りでしょっ!(ニヤリ)
[妻] それならどこがいいのかなぁ・・・。
[僕] ゴールデンウィーク中、それにやられないところは、
山梨・長野方面だけらしいよ。
[妻] ふーん、じゃあ去年行ったところでもいいかなぁ・・・。
[僕] まったくもって、その通りだねっ!
デビー夫人もそうしなさいって言っていたよ。
[妻] えぇっ!デビー・スカルノがっ!
そっか、デビー夫人が言うなら仕方ないよね。
[僕] そう、ボクも最初は「沖縄」がいいですがって言ったら、
「おだまりっ!」って叱られたっ。
[妻] それはそれは一刻千金だったね。(?)
[僕] まったくもって五臓六腑だったよ。(????)
・・・とこうして、高度な財務のからんだかけひきは、終了した。
まだ青葉が初々しい3月の終りのことであった。
去年は、山梨の「甲斐大泉(かいおおいずみ)」という、雰囲気以外は何も無いところへ行ったのだけど、予想以上によかった。
空気は鮮烈で澄んでいて、過剰な程のマイナスイオンに包まれて、過ごすことが出来た。
しかもペンションが驚くほど安くて、腰に手を当ててスキップしたくなるほど清潔だった!
この甲信越での最初の「当たり!」感が忘れられず、それ以上に安い料金プランにすっかり洗脳されてしまった僕は、そのペンションをすっかりお気に入りの隠れ家的存在として、胸の奥底左下2段目あたりにメモリーしたのだった。
さて無事、比較的近場の山梨・長野方面への旅行に決定したのはいいが、いくらそれはそれは素晴らしいペンションがあっても、去年と同じペンション(しかも全く同じ日に)に行くのは、芸がない。脳がない。お金はもっとない・・・。
もう少し別のところを探索して見ると、知っていながらあえて目を背けていた、軽井沢という観光地に、引き身になりながらも、じりじりと近づいているのであった。
どうもそれ以上にすぐに見つかるものでパッとした観光地が無く、最初去年に泊まったペンションから、軽井沢に行って観光しようかと思ったのだが、えぇい面倒だとばかりに軽井沢で、圧倒的に安くて清潔で優雅で格式があってセレブでバブルでタミフル(!)なお宿を探す決意をしたのだった。
